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人生はダム フリーダム

失恋ソングベスト10 スキマ編

関ジャムで失恋ソング特集やるよ!という予告を見て書かずにはいられなかった。書かずにはいられなかったけど、大遅刻しました。
大遅刻したら『新空間アルゴリズム』発売日になっておりました(・∀・) 発売おめでとうございます(・∀・)

閑話休題。今でこそ幸せな曲も多いけれど、デビュー~ソロ活動前のスキマスイッチの恋愛ソングってなかなかに幸せな感じがする曲が少なかったりして。しかしながらスキマスイッチの曲で恋愛観を培ってきたといっても過言ではない私は、当時の歌詞に出てくる”僕”にだめんず心をくすぐられ養いたくなりながら生きてきました(小声)。

ということでサクッと参りましょう!スキマスイッチの失恋ソングベスト10です!独断と偏見です!




第10位 目が覚めて (2005年)
白昼夢のような歌詞なのに、音は心地いいまどろみのような不思議な曲。
”僕”が思い出してるのは”君”が笑ってる描写ばかりで、それが本当に笑顔しか見せない子だったのか、”僕”が気づかないタイプだったのかはわからないけど、どうか前者であってほしい……!
切ないけどほかの曲とランク付けするとどうしてもこの位置になってしまう…。



第9位 ドーシター トースター (2004年)
めくるめく常田真太郎の世界観。
ほぼほぼ常田真太郎の歌詞を、常田真太郎のピアノに乗せて、大橋卓弥のボーカルでお送りする一曲。
ほぼほぼ常田真太郎の歌詞すぎて、この歌詞を見た大橋卓弥は「気持ち悪い」と思ったとか思わなかったとか。

1年で”二人で買ったものが一つ一つ消え”ていく感じね!モノ使い荒いのか…!?と思う反面、一緒にいた時は細々としたメンテナンスとかを全部全部”君”がやっていて(”僕”は気づいてない)それを怠って壊れるスピードが早まったんだろうな。

ちなみにスキマファンみんな(たぶん)が歌詞ラスト3行に対して思ってるのは「いや、絶対捨てないだろ」
……このトースター叩き割りに行って諦めさせに行きたい(本音)。



第8位 キレイだ (2005年)
w-inds.さんへの提供曲。スキマスイッチ初の楽曲提供曲。
アイドルらしさ満載のw-inds. ver.(音がキラキラしてた)と比べてスキマver.はやさぐれてて早口になってて。今でこそ「ユリーカ」とかで慣れてきたものの、リリース当時は衝撃的だった思い出。

写真を破ろうとしたり、手紙を紙飛行機にする描写(≒復元可能な破棄の仕方)で未練を表すのがすごい。燃やして消し去るって行動に至らない(きっと思いつきもしていない)。さらに言うと曲中では写真も破れてないし、紙飛行機にされた手紙たちも飛ばされたかどうかわからない。
そしてデジタルではないアナログ描写ばかりなところが、この曲は一世代前の曲なのかなって。関ジャムでもそういう話出てましたよね。

わかりやすい"6(ロク)"と"9(キュウ)"のほかには、”カンフー映画”(力強さ)と”力なく吐くため息混じりの君の名前”(弱さ)も対比構造になってるのかなと思ってる。



第7位 藍 (2006年)
愛がテーマの、掴みどころのない(けど自己肯定力が低いことだけはたしかにわかる)”僕”による、自問自答ソング。
この曲に関しては”僕”がどんな子なのかが本当に想像つかなくて。壮年か青年か、なにを想っているのかも。もしかしたら人ですらないのかもしれない(現に人が主人公じゃない曲もあるわけだし)。

ウダウダ悩んでるだけに聞こえるけど、そういう人が吹っ切れた時のパワーってこわいから”最大の問題点はね 現状じゃね どうしようもない関係だね”の中に込められた、現状を打破したい気持ちと、打破しかねない危うさがおそろしく思えるんだよね。

会いたい会えないなどなど散々自問自答してるのに、最後の最後”ねぇ、僕らいつ会えるの?”だけはたしかに”君”に問いかけてるところが切ない。ここ歌うとき卓弥さん大体笑顔だからなおさら切ない。



第6位 8ミリメートル (2009年)
卓弥さんの声が陽だまりとそこでひなたぼっこしてる猫をイメージさせるやさしさ(伝われ!)

題材が8ミリカメラということで、曲の発表当時ですら「今8ミリカメラで撮り合うって相当マニアックじゃない?」と思っていたのだけど(というかビデオカメラ文化もそこそこ落ち着いてたはず)、裏を返せば時代を遡ったラブソングとして扱うこともできるんだと最近気づいたり。
それこそこの曲の2人が付き合ってたのは80年代で、自分の子どもの結婚を期に思い出してしまったとかね?(盛大な妄想)
具体的なものの名称が出てくると時代をひとつに当てなきゃいけなくなるかと思いがちだけど、どの時代にもある程度移行可能な曲もつくれるというのが驚きだった。

さりげなく”君の名前(未来花 ほか)”とか”ラストシーン”とかのちに発表された曲とリンクしてしまったところも好き。
世界観を共有してる曲に「Aアングル」「Bアングル」の2曲があるのだけれど、ストレートに考えると「8ミリメートル」のあとに「Aアングル」「Bアングル」という時系列なのが、ラグランジュポイントツアーでは「Aアングル」「Bアングル」「8ミリメートル」の順で披露されたので切なさが際立つ。



第5位 僕と傘と日曜日 (2014年)
「最近の曲に失恋成分足んねえぞ!」と他のファンが思ってたかはわかりませんが(私は当時思ってた)、久々の失恋ソング。

土砂降りのなかに散らばる鮮やかな色彩とか、ビニール傘とブルーの傘の対比とか、”「忙しいのは良いコトだね」”って”セリフ”と”さよならの言葉”の対比とか、好きです。
ブルーの傘(恋人同士だった頃)なら濡れちゃっても構わないと思えてたのにビニールの傘だと雨を疎ましく思うの最高!
”「忙しいのは良いコトだね」”ってのは強がって演じたセリフだと捉えてるのに、”さよなら”は本心が掴みきれない言葉なのもニクい!!

あと、”こじあけてた週末”のはずなのに、今は一人で雨に降られてふらついてるのが。今と当時となにが違うのか想像すると切なくなりません?山場を乗り越えて週末も普通にお休みできるようになったのに今は君がいないとしても、相変わらずの忙しさなのに茫然自失で街をふらつくようになってるとしても。
……と、ずっと思ってはいたのですが、これはもしかしたら別れを告げられたまさにその日の曲って考え方もできるなぁと思いました(今更)。そうだよね?そうすると”渡せずの指輪”に”君の香り”がするのも合点がいくもんね??うわー!!
こうやって新しい発見が出てくるからスキマファンはやめられないです。

そして”僕らみたいって話してたラブソング”が具体的に存在してる曲を指していたらそれはそれで面白いんだけど、どうなんだろうね?(でもそのラブソングが”君の香り”つながりで「パラボラヴァ」だったら私は泣くぞ!でもそういうなかなかにエグい裏設定があったりするからこわいなー)
ちなみにこれが前作のオリジナルアルバムのなかの一曲なので、改めて聞くと次のアルバム楽しみだな ってなりました。『新空間アルゴリズム』本日3月14日発売です!(ストレートに宣伝)



第4位 アカツキの詩 (2006年)

スキマスイッチ / アカツキの詩

とりあえずMV見てください。アニメ仕立てになっております。超がつくほどかわいいMV作ってもらってます。

そして、この子(”僕”)はねぇ…イイ子です。間違いなくイイ子です。空回りしてるだけなんです。”守ろうとした手のひらで握りつぶしてしまうよ”とか、”サボテンだってそう、簡単にダメにしてしまったなぁ”とか空回りの極み。
力加減を知らないおバカな子とも言えるかもしれないです。アカツキくんかわいい(過保護)
いつもだと曲中に出てくる”君”に対して「大変だねぇ…」と同情が起こったりするもんなんですが、この曲に関しては”君”もちょぉぉっと耐性なかったんじゃない?と思ったり。

そう。この曲のテーマは愛と力加減なのです。あと「明けない夜はない」ってところかな?
たぶんアカツキくんは大丈夫です。悲壮感漂ってないし曲調も明るいし。

そしてあらためてライブ盤を見てたら、ラグランジュポイントのver.がめちゃめちゃ好きだということに気づきました。
ほんのりボサノバっぽくアレンジされていて、ハーモニカありつつフルートの印象も強くて、なにより卓弥さんのボーカルのふわふわしつつもハネる感じがたまらなくかわいらしい!

救いはあるけど予想以上にこの曲に対する愛が起こってしまったのでこの位置にランクイン。



第3位 螺旋 (2004年)
ファーストアルバムの1曲目にこの曲を持ってくるスキマスイッチ、半端ない。
どちらかというと女の人に多いらしい、既成事実つくっておけばよかったな的な発言をサラッと歌ってます。サラッと歌うなよこわいよ。

”ビデオのように思い出なんかも 重ね録り出来たらいいよなって”ってフレーズ、いわゆる 重ね録り(上書き)できる女の恋愛 と 名前をつけて保存の男の恋愛 を表してるし、時代も感じさせるのでとてもよき。ちなみに記憶が正しければこの頃にはもうDVDとかも出てきてた、ような…??

そして「螺旋」のラストに”愛ってなんだ? わかるもんか”を持ってきて、先述の「藍」(3枚目のオリジナルアルバムの同じく1曲目)の冒頭で”「愛」どこで誰が創造したもんなんでしょうか? 難解なんだね”とつながるのがニクい構成だと思います。ヤサグレから病みに進化したけど相変わらず答えが出てない!もっとあとに発表される曲でのお楽しみになってていいね!!



第2位 雨待ち風 (2005年)

スキマスイッチ / 雨待ち風

失恋ソングなのかは微妙だけど、今回はこの曲も選考対象に。
梅雨時期にリリースされた、梅雨に負けず劣らずのじめっとした一曲。褒めてるよ?大好きですよ?
というか、全力少年の次のシングルが雨待ち風だったというのがすごい。勝負しすぎだろうスキマスイッチ……。

しかしこんなにも湿度を音に込めることができるのか、と驚く。イヤフォンで聴いたときのボーカルの近さも湿度感の後押しになっていたり。そして、これだけ高湿な曲なのに歌詞を読んでいくと雨が降ったと確定できる描写は全然ないんですよ。あくまで予感だけ。雨の濫用してないヽ(;▽;)ノ
歌詞に出てくる”蜃気楼”は温かい空気と冷たい空気が接している面で光の屈折で起こるらしいのだけど、それはごっちゃごちゃな気持ちも表してるのかな?と
あと”余計に色濃く映り込むから”という歌詞でありながらMVはモノトーンなのも天才なのかな?



第1位 マリンスノウ (2007年)

スキマスイッチ / マリンスノウ

”どうせ堕ちるなら朽ちて 深海魚のエサになれ”
”君のこと 空気みたいだと思っていた 失くしたら息苦しくて”
”感覚が鈍っていく 何も聴こえない 目を閉じてるかもわからない”
……重症ですね。助けてあげたいけど助けられないわ。消えたいとか言い出す人もだけど、深海魚のエサになりたいのはもっとヤバイと思う。堂々の1位です。
じわじわと五感が奪われてく感覚に共感してしまったが最後、自分も溺れているかのような気分に浸れます。
1音1音が、沈みゆく海の中でキラキラと輝くマリンスノウとかゆるやかに揺れる波にのように思えてきて。

ちなみにリリースは本人たちも藻掻いてた時期。
こんな曲をリリースしておきながら、初回特典のDVDではタコトラベル(※日間賀島でタコを獲ってたこわさをつくる企画)をやってるものだから、スキマスイッチは本当に業が深い(真顔)





以上、スキマスイッチ失恋ソングベスト10でした。
あらためて見ると、2007年までの曲の多いこと。寅さんばりにフラレてるような…
だからこそ今幸せそうな曲を聞くと「よかったねえ(゚´Д`゚)゚」って気持ちが一層強かったりする笑

ちなみにソロのお仕事(提供曲含む)を候補に入れるなら「つよがりソレイユ」もランキングに反映させたかった!まじりっけなしの常田真太郎の失恋ソング!